らんかくと王硯は、張屏が残した謎めいた言葉を手がかりにその行方を追っていた。一方、埋葬人こそ一連の毒殺事件の犯人だとにらんだ張屏は、あえて埋葬人について行ったが、気絶させられ、埋葬人の巣窟に連れ込まれてしまう。実は、埋葬人が選んだ典獄（てんごく）の聖とは大理寺卿（だいりじきょう）・陶周風（とうしゅうふう）ではなく張屏だった。埋葬人は犯行の動機について六聖賢を造化の神にささげるためだと明かす。つまり35年前、友と交わしたある約束を果たそうとしていたのだ。

司天監（してんかん）の監正（かんせい）・玄機（げんき）が、建設中の渾天儀（こんてんぎ）の最上部に金の鳳凰（ほうおう）を飾ろうと提案する。しかし太傅（たいふ）の柳羨（りゅうせん）は、永宣（えいせん）帝をないがしろにする行為だと非難し、皇太后を牽制（けんせい）する。一方、張屏は埋葬人の事件以降、血霧（けつむ）のことや六聖賢の伝説を吹聴した人物のことで頭がいっぱいだった。

シン・チーの姉シン・ディーの言葉を誤解し、チュエンチュエンを奪われると感じたミン・フイ。シン・チーは親権放棄の協議書を持ってミン・フイのホテルの部屋を訪れ、チュエンチュエンから母親を奪う気はないと改めて伝えるのだった。翌朝、ミン・フイがホテルを出ると、ツァオ・ムーから電話がかかってくる。何でもチュエンチュエンのためにキャンプの用意をし、車まで手配してくれたと言う。こうして、ミン・フイたちは海に向かうが…。

ＡＩサミットに出席したチョン・チーランは、最初のスピーカーがミン・フイだと知ると、妨害するために裏から手を回す。その結果、ミン・フイのプレゼンは最後に回されるが、主催者は強引にサミットを終わらせようとし…。その夜、懇親会でも注目を集めるミン・フイに反感を抱いたリン・シーユエは、ミン・フイがシングルマザーであること、子供の父親が誰かも分からないことを暴露する。その様子を見ていたシン・チーはとうとう耐えかねて…。

チェン・ジアジュンはスー・ティエンの弟だった。ミン・フイは彼から、スー・ティエンを押しのけて自分だけ生き延びたと激しく責められて動揺する。そばにいたシン・チーも衝撃的な話を耳にしたことで、思わずミン・フイを問いただす。ミン・フイはシン・チーが自分を信じてくれていないことに失望し、心に壁を作ってしまう。ミン・フイはそのあと、自分の潔白を証明するためにチェン・ジアジュンたちを連れて事故の生存者を訪ねて…。

5年前に出会った木の下で、シン・チーは改めて「君が好きだ」とミン・フイに伝える。だが、ミン・フイは完全に心を閉ざし、シン・チーの想いを受け入れることができない。濱城（ビンチョン）へ戻ったミン・フイは、シン・チーとは完全に決別したことをジョウ・ルージーに伝える。一方でミン・フイの心を取り戻したいシン・チーは、同じくツァオ・ムーに愛想を尽かされたチェン・ジアジュンと同盟を結ぶ。そして、あの手この手でアプローチをするが…。

シン・チーのしつこいアプローチもむなしく、ミン・フイのつれない態度は依然として変わらなかった。困ったシン・チーはチェン・ジアジュンの協力を得て、ミン・フイとチュエンチュエンをプールに誘い出すことに成功。チェン・ジアジュンから「女は腹筋に弱い」とアドバイスされ、自慢げに上半身をさらすが…。一方、チェン・ジアジュンもシン・チーからのアドバイスでイメージチェンジを行い、ある方法でツァオ・ムーを呼び出す。

ミン・フイはツァオ・ムーの誘いに乗り、見合いをすることに。ミン・フイたちの異変を察知したチュエンチュエンは、シン・チーとチェン・ジアジュンに母親たちの企（たくら）みをひそかに伝える。焦ったシン・チーとチェン・ジアジュンは、何とか彼女たちの見合いを阻止しようと、それぞれ行動を起こす。そんな中、ヤオ・ズージューは片想いにケリをつけようとジョウ・ルージーを呼び出し、ミン・フイに告白するよう彼の背中を押すが…。

また別の男と見合いをしていたミン・フイ。相手の男の態度に腹を立てて席を立つと、チョン・チーランと出くわす。チョン・チーランはミン・フイの腕をつかみ、寂しいなら愛人として迎えてやると言う。そこへシン・チーが現れて彼を殴り…。そんな中、チョン・チーランの妻ジョン・イーティンは、不倫の証拠写真を夫に送りつける。そして、会長の座が欲しいなら弱みを握られるなと釘（くぎ）を刺し、リン・シーユエはクビにすると言い放つ。

シン・チーから佰安（バイアン）が売却されると知らされたミン・フイ。ツァオ・ムーと一緒にホー部長を問い詰めると、筆頭株主である遠来（ユエンライ）の新会長が大鉈を振るったらしい。ミン・フイは、ＡＩ心臓モデルがようやく臨床応用の段階にまで達したのに、プロジェクトが中止に追い込まれるのではないかと不安になる。そんな中、嘉仁（ジアレン）病院でチョン・チーランと出くわしたミン・フイ。観潮（グワンチャオ）が佰安の買収をしようとしていると知り、話を聞くべく彼についていくが…。

自分の愛人になるよう執拗（しつよう）に迫るチョン・チーランから逃れるため、とっさに手を出して彼を失神させてしまったミン・フイ。意識が戻ったチョン・チーランに対してシン・チーは、ミン・フイにこれ以上手を出すなと警告する。ミン・フイは病室の外で話を耳にし、シン・チーの自分への愛の深さを知るのだった。一方、ツァオ・ムーは佰安の経営陣買収（ＭＢＯ）を思いつき、事業継続をかけてミン・フイやホー部長らと資金集めに乗り出す。

シン・チーもＭＢＯに加わることになり、契約書を取り交わすためにミン・フイたちと会議室に集まっていた。すると突然、会議室に犬の鳴き声が響き渡る。それはシン・チーが周囲に自慢するためにつけていた、チュエンチュエンからもらった腕時計のアラームだった。そんな中、ＭＢＯの資金を工面するため、ミン・フイは家を売るしかないと考える。話を聞いて最初は反対したシン・チーだったが、あることを思いつき、一転して家の売却に賛成する。

バーで苦手な知り合いと遭遇したヤオ・ズージューは、執拗に酒を勧められていた。そこへジョウ・ルージーが現れ、彼女への想いを語った末に大量の酒を飲み干す。一方、ミン・フイとシン・チーのもとにジョン・メイメイが訪ねてきた。ディン・イーフォンから、ミン・フイの部屋に盗聴器を仕掛けるよう命じられたと言う。ミン・フイはツァオ・ムーとともに、その盗聴器を前にウソの入札価格を言い、策に乗ったように見せかけるが…。

シン・チーに連れられ、以前住んでいたマンションを訪れたミン・フイ。すでに新しい住人が入居しているはずの部屋に、強引に入ろうとするシン・チーを止めるが…。一方、チョン・チーランはリン・シーユエに250万元の手切れ金を渡し、今までの付き合いは取引だったと言い放つ。ひどい仕打ちに怒ったリン・シーユエは、5年前にチョン・チーランがミン・フイに乱暴した証拠を握っていると言い、それを公表して破滅に追い込んでやると脅す。

ジョン・メイメイへの乱暴未遂で警察に連行されたディン・イーフォン。彼を殴ったミン・フイも連行されるが、すぐに解放される。ディン・イーフォンがいなくなった佰安は、女性たちがセクハラを恐れず、自由に好きな格好ができるようになった。一方で観潮は、5年前のチョン・チーランによるミン・フイへの乱暴未遂と会社のセクハラ体質がネットで暴露され、大きな騒ぎになる。そんな中、シン・チーは心臓の検査を受けるが…。

プロポーズの途中で倒れたシン・チー。シン・チーの心臓が深刻な状態で、このままでは命が危ないと知ったミン・フイはがく然とする。一方のシン・チーは外国での治療を決めるが、自身の万一を考えると待っていろとは言えず、プロポーズを諦めてしまう。シン・チーは事実を伏せたまま、出国前の1日を一緒に過ごそうとミン・フイに提案。ミン・フイは知らぬふりで誘いに乗るが、あるサプライズを仕掛けてシン・チーに自分の想いを伝える。

来年度の女性パイロット募集決定を勝ち取り、打ち上げに繰り出した程霄（チョン・シアオ）と顧南亭（グー・ナンティン）。高級店だと聞いていた南亭は、屋台広場に連れてこられ驚くが、若手の頃に通った思い出の店に程霄はうれしそう。その後も始終、彼女に主導権を握られつつ、南亭も今日だけは特別に酒を飲み、２人だけの宴を楽しむのだった。お開きとなり、そろって帰宅すると、そこには…。

フライト前の顧南亭（グー・ナンティン）は妙な居心地の悪さを感じていた。廊下でひそひそと話す同僚たち、挨拶のあとに失望した表情を浮かべる祁玉（チー・ユー）、イヤホンをしてスマホで普段は見ていないトーク番組に爆笑する程霄（チョン・シアオ）。結局、その理由に気づくことなくフライトを終えた南亭だったが、リー・ユーハンがＳＮＳにアップした写真が原因だと知り…。

洪水被害に遭った蘭山（ランシャン）県へ災害支援に向かった鷺洲航空の一行。現地に到着すると、顧南亭（グー・ナンティン）のチームは、会社の支援で建設された小学校のある王家坪（ワンジアピン）へと車で進んでゆく。災害の影響もあり、道路の状況も悪く、途中の宿泊施設で１泊。その晩、南亭は、長年の付き合いである倪湛（ニー・ジャン）から、これまで内に秘めていた過去を明かされる…。

早朝、目を覚ました顧南亭（グー・ナンティン）の掌には、まだ程霄（チョン・シアオ）の手が握られていた。前日の子供の救出活動で程霄に命の危険が迫ってから、急速に心の距離を縮めた２人。同僚たちと雑魚寝する教室で大胆にもこっそりとつながれた手を、南亭は静かにほどくと、程霄の髪に触れようと運んだ手を止め、朝ごはんの支度へと出ていくのであった。そんな彼の様子を目撃していた人物が…。

機長候補となった程霄（チョン・シアオ）の左席デビューの当日。周りが祝福モードの中、肝心の程霄は浮かない表情だ。というのも、顧南亭（グー・ナンティン）から愛の告白を断られて以来、関係はギクシャクしっぱなし。記念のフライトであっても、彼とコンビを組む乗務を、平常心でこなすのには無理があった。そんな不安要素を抱えた香港便で、祁玉（チー・ユー）が乗客トラブルを起こす…。

程霄（チョン・シアオ）を陥れたのは誰か。犯人の特定が進まないことに不満な夏至（シア・ジー）とリー・ユーハンは食堂で独自に推理を始めた。関係者では、顧南亭（グー・ナンティン）に好意を寄せていた祁玉（チー・ユー）が最も怪しい――などと証拠もなしに放言していたところに現れたのは、噂の祁玉。彼女は乗客トラブルを起こした際に巻き込まれた２人に、素直に謝罪し…。

王凡（ワン・ファン）の病室を出て、会計窓口に向かった程霄（チョン・シアオ）。彼の入院費を肩代わりしようと考えた彼女だったが、そこには同様のことを考え、先に病室を出た顧南亭（グー・ナンティン）の姿が。しかし、その南亭も未払いの請求はないと窓口で断られており、２人は既に倪湛（ニー・ジャン）によって支払い済みであることを知るのだった。何かできることはないかと考えた南亭は…。

江韜（ジアン・タオ）に呼び出され、程霄（チョン・シアオ）は会食の場に顔を出した。到着するなり彼女を隣の席に座らせたのは、外部取締役の孫（スン）だ。程霄を気に入った孫は、彼女のことを褒めちぎるが、「女の子」という言葉が飛び出すと、程霄は怪訝な表情を浮かべるのだった。会食終了後、店から出てきた程霄の前に現れた顧南亭（グー・ナンティン）は、彼女の肩に触れる孫を突き飛ばし…。

入院した母に会うため地元へ帰る前に、大量の土産を買い込んだ程霄（チョン・シアオ）。物で和解に持ち込もうとする娘に父親も呆れつつ、２人でタクシーの到着を待っているところに１台の車が。中から降りてきたのは倪湛（ニー・ジャン）。彼の厚意に甘え、家まで送ってもらった２人だったが、倪湛の人柄を気に入った程霄の父からは、帰郷も面会もやめてしまおうと、まさかの提案が…。

急病人が発生し、緊急着陸の判断を迫られた機長の江韜（ジアン・タオ）は、フライトの続行を決断した。既に天候不良で一度緊急着陸をしているシンガポール路線の就航便――これ以上の遅れは許されない条件下で、病人の意識が回復したこともあり、周囲の反対を押し切って、目的地へと急ぐのだった。こうして２時間後、機体は空港に到着。安心したのも束の間、座席の乗客は息をしておらず…。

「楊瀟（よう・しょう）、死なないで」。うなされて目を覚ました岳子縁（がく・しえん）は、清風寨（せいふうさい）の寝台の上にいた。断情崖（だんじょうがい）の下へと姿を消した楊瀟の生死は未だに分からず、彼女自身も７日もの間、意識を失っていたのだという。危険だと忠告する鄭秀（てい・しゅう）を押し切って、楊瀟を捜しまわる岳子縁。だが、手がかりさえつかむことはできなかった彼女は、楊瀟のために、ある決断を下す…。

岳子縁（がく・しえん）は、範（はん）将軍を毒殺した罪で捕らわれ、斬首されることに。その刑が、いよいよ執行されようとしていた。刀が振り下ろされる瞬間、それを阻止したのは楊瀟（よう・しょう）だった。手下を引き連れて刑場になだれ込み、岳子縁を救うために剣を振るう鄭秀（てい・しゅう）。彼らのおかげで何とか命拾いした岳子縁は、楊瀟との再会を喜ぶが、顧書宇（こ・しょう）の掌打を受けた彼は、突然血を吐き…。

お尋ね者となってしまった岳子縁（がく・しえん）は、自ら濡れ衣を晴らして身の潔白を証明すべく行動を起こす。範（はん）将軍が毒殺されたことは明らかだが、使われた毒が何なのかは、依然として不明のまま。あちこちに手配書が貼られていて身動きが取りづらい岳子縁と楊瀟（よう・しょう）は、司空慕雲（しこう・ぼうん）を頼ることに。その一方で、顧書宇（こ・しょう）の弟子である元子浚（げん・ししゅん）にも力を借り…。

範（はん）将軍の乳母殺し――その黒幕は胡（こ）夫人だという情報をつかんだ元子浚（げん・ししゅん）。彼は、これで岳子縁（がく・しえん）にかけられた疑いが晴らせると喜ぶが、そのためには確かな証拠と証人をそろえる必要がある。そこで岳子縁たちが目をつけたのは胡夫人の侍女・春桃（しゅんとう）だった。策を用いて彼女から証言を引き出した岳子縁たちは、続いて証拠となる毒・鴆霊花（ちんれいか）を求め…。