魏若来は広東軍の銭逢時と接触し、塩を購入しようと交渉する。沈近真は入院中の魚児にひそかに会いに行く。国民党陣営に戻った沈図南は共産党に対する経済封鎖を継続するも、塩にヒ素を入れるという林樵松の極悪非道な策は阻止する。一方、林樵松の指示を受け共産党に潜入していた宋美娟の兄・宋寿田（ソン・ショウティエン）は、沈近真たちに正体を暴かれ…。

林樵松は共産党の銀行を次々と襲撃して民心を動揺させる。魏若来は銀行の信頼を回復しようと展示会を開催するが、林樵松はその会場に爆薬を仕掛けていた。経済面で追い詰められた共産党は、ジャン・ジエシーと対立する陳済棠（チェン・ジータン）にタングステン鉱石を売るべく魏若来を広州に派遣する。この取引を阻止すべく沈図南と林樵松も広州へ向かう。

陳済棠の配下・閻祐民（イエン・ヨウミン）に売るはずだったタングステン鉱石が林樵松に差し押さえられる。沈図南はこの鉱石をハンスに売ろうと価格交渉するが、魏若来は国民党側の底値を事前にハンスに伝え、更に沈図南の筆跡で偽の書類を作成する。林樵松らは偽の書類を信じて鉱石を引き渡し、鉱石を取り戻した魏若来はハンスとの取引に成功する。

国民党の攻撃で共産党は根拠地からの移転を余儀なくされる。魏若来は鉱石販売で得た資金で広東軍から戦略物資を買うが、閻祐民は利用価値がなくなった共産党からその物資を取り戻そうと企む。南京政府も物資を共産党に渡すまいと沈図南と林樵松を派遣。列車に各勢力が集い、それぞれの思惑がぶつかり合う最後の決戦が始まる。

金州で作家・説話人として人気の鹿南一（ろくなんいつ）。彼女の話本に薄情男として登場する林清秋（りんせいしゅう）は新任の知府だった！　1年半前、商家の娘・鹿南一と名家の若様・林清秋は駆け落ちを約束する仲だった。だが、どちらも相手から絶縁状を受け取り別れることに。そして今、二人は金州で再会するが、鹿南一が書いた物語をまねた殺人が起こり…。

林清秋（りんせいしゅう）は燃え盛る火から鹿南一（ろくなんいつ）を救出、殺人容疑が晴れたにもかかわらず町の人々からなじられる鹿南一を守るべく役所へ連れ帰る。すると、鹿南一が林清秋の相棒に志願、二人は一緒に二つの殺人事件の捜査に当たることに。これに林清秋の従妹で検視人の宮北音（きゅうほくいん）、鹿南一が好きで彼女の商売を助ける富商・傅聞淵（ふぶんえん）も加わって…。

林清秋（りんせいしゅう）は被害者の養子・姫信石（きしんせき）を尋問するが決定的な証拠がなく逮捕できない。だが、鹿南一（ろくなんいつ）は一足先に姫信石が井戸に捨てた凶器の手術刀を手に入れていて彼に罪を認めさせたのだった。その後、鹿南一は新たに怪異談を執筆することに。半年前、孫（そん）家の花嫁が新婚初夜に鯉の仙女となって昇天したという噂について調べ始めるが…。

鹿南一（ろくなんいつ）は昨晩、酔った彼女から林清秋（りんせいしゅう）に口づけしたと聞かされるが記憶にない。一方、傅聞淵（ふぶんえん）は月下老人祭で鹿南一に告白するつもりで伝言を残すが、行き違いで鹿南一は林清秋に、林清秋は鹿南一に呼び出されたと勘違い。二人が一緒に祭りを楽しむ間、傅聞淵は待ちぼうけとなる。その後、林清秋が鹿南一を鹿苑に送り届けると…。

鹿苑で振る舞われた酒の甕から死後半年の女性の遺体が発見された！　その女性は孫（そん）家の若様・孫仁（そんじん）に嫁いだ夜、鯉の仙女となって昇天したはずの江夢漁（こうむぎょ）だった。しかも遺体から傅聞淵（ふぶんえん）の指輪が発見され、彼女の玉佩を傅聞淵が持っていたことから、彼が間男の殺人犯だと疑われてしまう。そんな傅聞淵の無実を信じる鹿南一（ろくなんいつ）は…。

鹿南一（ろくなんいつ）は獄中の傅聞淵（ふぶんえん）に会って、江夢漁（こうむぎょ）を山賊から助けて玉佩をもらったと証明してくれる人物がいるかどうか確かめる。また、林清秋（りんせいしゅう）とともに孫（そん）家を訪ねて孫仁（そんじん）から話を聞き、新婚初夜に死んだ池の鯉に毒の痕跡があることを突き止める。そこで孫家の貯酒庫も確認することにした二人だったが、何者かに閉じ込められてしまい…。

宮北音（きゅうほくいん）が五色散で作った毒汁を捕頭・雷羽（らいう）が飲んでしまい幻覚を見て大暴れ。そこで鹿南一（ろくなんいつ）と林清秋（りんせいしゅう）は事件の夜、孫仁（そんじん）も毒汁を飲んで幻覚を見たと推理する。その後、孫仁の父親・孫秦九（そんしんきゅう）が現れて江夢漁（こうむぎょ）の玉佩を持って帰ると言い出す。この白魚玉佩は墨魚玉佩と対になる楼蘭古国の国宝。このことから孫秦九を怪しんだ二人は…。

都から突然、林清秋（りんせいしゅう）の許婚・聞若汐（ぶんじゃくせき）の異母妹・聞雲汐（ぶんうんせき）が林清秋を訪ねてくる。林清秋は再三、聞若汐に破談を申し入れる書状を送ってきたが、彼の意向が全く通じていない様子に当惑。一方、釈放された傅聞淵（ふぶんえん）は鹿南一（ろくなんいつ）に求婚しようと決意する。それを知った林清秋は一歩先んじて鹿南一を連れ去ると、彼女に正直な気持ちを告白して…。

誤解が解けてよりを戻した鹿南一（ろくなんいつ）と林清秋（りんせいしゅう）は雷羽（らいう）、宮北音（きゅうほくいん）とともに都へ。江夢漁（こうむぎょ）を殺した後、棺の中で絶命したと思われる包盛（ほうせい）と孫秦九（そんしんきゅう）の過去を探ることにする。都に到着すると林清秋は実家の安定王府には寄らずに鹿南一と京兆府を訪ね、犬猿の仲の長官・陸白（りくはく）に挨拶。そこに滞在することにすると、独りで聞若汐（ぶんじゃくせき）に会いに行くが…。

都で幽霊画殺人事件が発生！　この10年、幽霊画を手にした者が必ず焼死しているというこの怪奇事件に鹿南一（ろくなんいつ）と林清秋（りんせいしゅう）は興味津々。まず、当主が死んだ銭（せん）家を訪ねて第二夫人・祝児（しゅくじ）から話を聞き、女性の幽霊が取り憑いていたという絵を調べる。また、林清秋は陸白（りくはく）にどちらが先に事件を解決できるか賭けをしようと持ちかけて…。

林清秋（りんせいしゅう）の許婚・聞若汐（ぶんじゃくせき）と初対面した鹿南一（ろくなんいつ）。聞若汐に品定めされて側室として迎えてもいいと言われた彼女は呆れるやら腹立たしいやら。しかも京兆府では安定（あんてい）王妃と出くわし一触即発！　彼女を見た安定王妃は怒って帰宅し、林清秋は安定王府で罰を受けることになってしまう。その後、安定王妃から招待状を受け取った鹿南一は…。

鹿南一（ろくなんいつ）が呼び出されたと知って駆けつけた林清秋（りんせいしゅう）。彼は安定（あんてい）王妃と聞若汐（ぶんじゃくせき）に鹿南一しか娶らないと宣言する。その夜、京兆府にあった幽霊画が盗まれそうになり、賊を追いかけた陸白（りくはく）は聞若汐と胸がときめく出会いを果たす。一方、幽霊画に触ってしまった鹿南一は知らず知らずのうちに幻覚を見て林清秋に色っぽく迫ってしまい…。

鹿南一（ろくなんいつ）と林清秋（りんせいしゅう）は青い顔料が幻覚を見る毒と分かると、画商から情報を得て幽霊画の作者・葉青山（ようせいさん）の弟子・洛寒水（らくかんすい）を訪ねる。そこで幽霊画は墨魚玉佩と同じく季太師（きたいし）の娘の副葬品で盗掘されたものだと知る。一方、街で聞若汐（ぶんじゃくせき）に出会った陸白（りくはく）は修復した彼女の玉佩を返す。そして、彼女が林清秋の許婚である聞（ぶん）家の令嬢だと気づくと…。

林清秋（りんせいしゅう）は陸白（りくはく）の協力を得てある作戦を決行。かつて季太師（きたいし）の解毒も行ったことがあるという神医・兪懐谷（ゆかいこく）を仰々しく都に迎え入れると、銭（せん）家の第二夫人・祝児（しゅくじ）が毒にあたったという噂を流す。その結果、見事に幽霊画事件の下手人を捕らえることに成功した林清秋。一方、賭けに負けた陸白は約束通り辞官すると言い出したものの…。

林清秋（りんせいしゅう）は獄中の洛寒水（らくかんすい）に墨魚玉佩について尋ね、烏衣鎮の闇夜市のことを聞き出す。さらに公文書庫から包盛（ほうせい）と孫秦九（そんしんきゅう）の戸籍簿が消えていることに気づくと、彼らも烏衣鎮に関係していると考え鹿南一（ろくなんいつ）と現地へ向かう。そして、洛寒水に教わった隠語を使って首尾よく闇夜市に紛れ込むが、何者かに尾行されていた二人は拉致されて…。

仮面の賊たちに捕まった鹿南一（ろくなんいつ）と林清秋（りんせいしゅう）は彼らの前で即興の物語を語って時間を稼ぎ、花火で雷羽（らいう）と宮北音（きゅうほくいん）に危機を知らせる。その結果、陸白（りくはく）も聞若汐（ぶんじゃくせき）と一緒に助けに駆けつけるが、彼は聞若汐をかばって毒矢を受けてしまう。そんな陸白を献身的に看病した聞若汐。彼女はますます彼に夢中になって鹿南一に恋の指南をお願いして…。

林清秋（りんせいしゅう）は捕らえた烏衣鎮の賊の頭・言滄海（げんそうかい）を尋問。包盛（ほうせい）と孫秦九（そんしんきゅう）には二人の盗掘仲間がいて10年前に一人が殺され、一人はいまだに消息不明であることを知る。そこで生き残っている一人が事件解明の鍵となると考えた林清秋だったが、言滄海はその人物について語ろうとしない。すると、鹿南一（ろくなんいつ）がある菓子を作って牢獄を訪ね…。

安定王妃（あんてい）が鹿南一（ろくなんいつ）への見方を改め、聞若汐（ぶんじゃくせき）の母親が娘の懇願にほだされた結果、林清秋（りんせいしゅう）と聞若汐の婚約は解消される。また、失言で求婚をしくじった雷羽（らいう）は謝ろうと宮北音（きゅうほくいん）を訪ね、うっかり青い毒を吸った彼女と出くわす。一方、鹿南一は8歳の時に山中で遭った事件の記憶を失っていたが、その悪夢に悩まされるようになっていて…。

10年も秘書を務めてくれた周尽忠（しゅうじんちゅう）が退職して故郷に帰ることになり陸白（りくはく）は大泣き。そんな中、京兆府から白魚玉佩と墨魚玉佩が盗まれ言滄海（げんそうかい）が脱獄してしまう。しかも、事件の記憶を取り戻した鹿南一（ろくなんいつ）は4人目の盗掘犯が周尽忠だと気づくが、時すでに遅し。彼もまた正体不明の犯人に復讐されて棺の中で遺体となって発見され…。

金州に帰るという傅聞淵（ふぶんえん）を見送った鹿南一（ろくなんいつ）は行き詰まった捜査を打開しようとある作戦を実行。5人目の盗掘犯がいるという嘘を書いた話本を広めて犯人を誘き出すことにする。そんな彼女を守るために林清秋（りんせいしゅう）が寝ずの番をしていたが、鹿南一は犯人にさらわれ見知らぬ場所で目覚めることに。しかもその犯人は意外な人物だった…。

林清秋（りんせいしゅう）が捕らわれていた鹿南一（ろくなんいつ）を助けに現れ、一連の復讐殺人の経緯を打ち明けた兪懐谷（ゆかいこく）は季太師（きたいし）の娘の亡骸とともに火に包まれていく。そこで死を覚悟した鹿南一と林清秋だったが、既の所で救出され生還を果たす。その後、二人は安定王妃（あんてい）から婚約を認められ、雷羽（らいう）と宮北音（きゅうほくいん）も晴れて結婚の約束をする。一方、陸白（りくはく）と聞若汐（ぶんじゃくせき）は…。

鹿南一（ろくなんいつ）は宮北音（きゅうほくいん）、聞若汐（ぶんじゃくせき）とともに一緒に婚礼をしようと盛り上がるが、何も知らない彼女の両親は楼蘭古国に旅に出たまま。しかも、弟の鹿南二（ろくなんじ）からの手紙で両親は彼女に別の縁談を考えていることが分かる。そうこうするうちに両親と弟が旅を終えて都に戻ってくる。そして、思いがけない形で挨拶をすることになった林清秋（りんせいしゅう）は…。

鹿南一（ろくなんいつ）の両親は娘にふさわしい相手を見極めるために婿選び大会を開催。両親のお気に入りの侠客・黄震雲（こうしんうん）も駆けつけ、勝負は彼と林清秋（りんせいしゅう）の一騎討ちとなる。ところが、最後の試験に黄震雲は現れず、林清秋はあることから鹿南一の危険を察知して会場を飛び出す。一方その頃、鹿南一は態度を一変させた黄震雲に捕らわれていて…。

鹿南一（ろくなんいつ）を救出した林清秋（りんせいしゅう）は彼女を連れて急いで会場に戻ると婿選びの試験を続けさせてほしいとお願いする。すると、鹿南一の両親は林清秋を婿として認め、すべては彼を試すためだったことを明かす。そして、黄震雲（こうしんうん）役を演じていた役者は次の仕事があると告げて富商の葉（よう）家へ向かう。その後、葉家に思いがけない人物が訪れて…。

玉（ぎょく）山へ向かう途中、辰栄（しんえい）氏が治めるしゆう城に立ち寄った小夭（しょうよう）一行は、湖上で船遊びを楽しんでいたところに防風意映（ぼうふういえい）が乗る船と鉢合わせ、襲われるはめに。とっさに湖に飛び込んだ西炎そうげんだが、目覚めるとそこは辰栄（しんえい）府だった。

女子（おなご）の姿に戻りたいという気持ちが芽生え始めた小夭。本来の自分の姿に戻ることへの不安を抱きつつも西炎そうげんに励まされて玉山に向かう。数百年ぶりに小夭を出迎えた王母（おうぼ）は、本当の姿は取り戻せるが霊力を回復するには玉山にとどまらねばならないと告げる。小夭が残るならば次の王母として玉山を任せてもいいと言われた小夭だが、霊力よりも穏やかな日々を望みこうれい国に戻る。しかし、びんしょうりくが姉だったと知った阿念は小夭に対し強い反発を見せる。