午前3時、菊村栄のヴィラを、突然、九条摂子が訪ねてくる。

午前10時まで、九条摂子のシノ贔屓の理由を延々と聞かされた菊村栄は疲労困憊。

連日、菊村栄のヴィラを午前3時に訪ねてきた九条摂子は、用意した想定質問に添い栄に四宮道弘を演じさせる。

菊村栄は濃野佐志美こと井深凉子が書くまで聞いたこともなかった特攻基地への女優の慰問が、どのように記録されているのかが知りたくなり、図書室で文献を漁る。

ドラマの台本は、九条摂子が強く封印を望んでいる特攻前夜の出来事が、出版を差し止められた濃野佐志美の原作とも違う陳腐なメロドラマに仕立てられていた。

四宮道弘の訪問日は突然に決まり、不在の名倉修平に代わり菊村栄が、名倉みどりとともにプロデューサーの若松との打合せに同席することになる。

九条摂子と四宮道弘、世紀の対面がついに幕を開ける。

『やすらぎの郷』に秋の気配が近づくころ、三井路子が、自分の構想を盗んで小説『流されて』を書いたと疑われる濃野佐志美の正体を暴くため…

『流されて』の舞台化が決まる。主役候補は白川冴子。演出家は、菊村栄の脚本を条件にしているという。

水谷マヤと白川冴子の仲が急に険悪になる。

「人生最後の手紙を書く相手がいない…」と嘆く水谷マヤの一言は、菊村栄の心を強く捉える。

真野六郎と岩倉正臣が、濃野佐志美の正体をとうとう嗅ぎつける。

菊村栄は、『やすらぎの郷』に入居しているテレビ界を支えた裏方の一人、元美術職人のちのやんと50年ぶりの再会を果たし…

カメコの病室を訪ねた菊村栄は、かつてちのやんの下で働き、今は舞台美術の大御所として活躍する柿原一平と出会う。

カメコの通夜が『やすらぎの郷』のゲストハウスで営まれる。棺は、ちのやんが育てた大道具製作のベテランたちによる手作り。

最愛の妻、カメコを看取った翌朝、ちのやんが後を追うようにこの世を去る。

舞台化される濃野佐志美の原作『流されて』の打ち合わせのため東京に出向き…

菊村栄は白川冴子から見せられた安西直美の孫、榊原アザミの写真に言葉を失う。

認知症の徘徊から行方不明になっていた及川しのぶが、夜になって思いがけない場所で発見される。

真野六郎と相手女性との間では、すでに合意しているという“年の差恋愛”をめぐり…

菊村栄に届いた速達の差出人は、安西直美の孫の榊原アザミだった。シナリオの勉強をしているというアザミは…

"菊村栄（石坂浩二）が榊原アザミ（清野菜名）宛てに送ったメールは、初歩的なミスで水谷マヤ（加賀まりこ）に届いてしまう。

菊村栄（石坂浩二）は榊原アザミ（清野菜名）と会う約束を秘密裏に交わし、上機嫌で町の理髪店へと向かう。

榊原アザミ（清野菜名）と会う日が翌日に迫り、菊村栄（石坂浩二）は若い女性と80歳の老人がどこで会うべきかを思案。

初めて会う榊原アザミ（清野菜名）は、容貌だけでなく仕草までが安西直美にそっくりで、菊村栄（石坂浩二）の思考をしばし停止させる。

菊村栄（石坂浩二）が期待していた榊原アザミ（清野菜名）との初対面は、白川冴子（お嬢／浅丘ルリ子）や水谷マヤ（加賀まりこ）たちの妨害に遭い悪夢へと一転。

榊原アザミと会った日、自室に戻った菊村栄は、亡き妻・律子の遺影に香を手向け…

東日本大震災に見舞われた祖母と孫の物語を紡いだ榊原アザミの脚本には…

立木公次郎の取材に応じ、生まれ育った京都における若き日の映画人との交流を語る九条摂子は、いつになく生き生きとした表情を浮かべる。

立木公次郎による九条摂子の取材は、感情的になった姫の退席で突然の幕切れを迎える。