バジリスク～甲賀忍法帖～

慶長十九年。齢七十三歳の家康は悩んでいた。暗愚の兄・竹千代か、聡明な弟・国千代か？混乱を極める徳川三代将軍の世継ぎ問題に決着をつけるため、甲賀を国千代派、伊賀を竹千代派として忍法の二代宗家を相争わせ、精鋭十人対十人の忍法殺戮合戦の結果、どちらか生き残ったほうにそれを賭けるという厳命を下した。「不戦の約定」が解かれ、手綱を解かれた猟犬のごとく、怨敵に挑んでゆく忍者たち！人知を超えた秘術をもった、個性溢るる忍びの面々。老若男女二十人二十色、超人奇人が相乱れ、秘術の限りを尽くした忍法争いがいま始まる!!