韓国ドラマ 「魔王」完全攻略ガイド〜タロットカードに隠された、5つの謎を解く!
子供たちが自転車で街を走っていると、道にバスケットボールが転がってきた。ボールを避けようとして自転車ごと転倒してしまった少女は、そのボールを拾い上げると胸騒ぎを抑えきれなくなる。彼女の中には、近くの空き地に集まった高校生たち、彼らが争いその中の1人が崩れ落ちる様子がはっきりと浮かんでいたのだった。慌てて空き地に行くと、そこには高校生の死体が! しかしさっきまで争っていた高校生たちの姿は無くなっていた。
ヘインはその日まで、自分に特殊な能力があるとは気がつかなかった。転がってきたボールを通じ、高校生殺害の目撃者になるまでは。ヘインにはモノの記憶を読み取れるサイコメトリーの能力が備わっていた。しかし警察や大人はヘインの能力も言葉も全く信じてくれない。傷ついた彼女は、世間に能力を隠していこうと決意する。
クォン弁護士の殺害現場にあったタロットカードを持って、パン・チーム長とカン・オス刑事は特殊能力を持つヘインを訪ねた。ヘインはカードに触れるや、雑誌や新聞から文字を切り抜き脅迫状を作る様子、男の後ろ姿を透視。が肝心の男の顔はよく分からない。改めて透視すると意外な人物が見えたが、あえて写真の男だと言った。
写真の男がクォン弁護士を殺したと自首してきた。凶器や殺害の様子はヘインが透視した通りだったが、オスはどうしても腑に落ちない。ヘインはよく図書館にやってくるオ・スンハと、親しく言葉を交わすようになっていた。ある日、偶然に彼の手が触れると、ヘインには女性の顔が浮かぶ。スンハとの会話から母親だと分かる。
オスのところに「正義」のタロットカードが送られてくる。そこからヘインが透視したのは、ぬいぐるみ、小さな女の子、それを遠くで見ている男。しかし何を意味するのか、まるで手がかりがない。その帰りにオスが優しくヘインの背に触れた途端、ヘインは豪華な居間で父親に頬をぶたれ、叱責される高校生のオスを見てしまう。
初出演作「宮〜Love in Palace」で、初主演作「復活」で、共にトップスターの座についたチュ・ジフンとオム・テウンが殺到するオファーの中で選んだのが、この「魔王」。「復活」のパク・チャンフンPDとキム・ジウ(シナリオ担当)コンビの最新作とあって、オム・テウンはもちろんのこと、チュ・ジフンは「復活」の大ファンだったため出演を即答。減量に取り組んでクールな弁護士の役づくりをして、悪魔の心と人を愛する心の両面を持つキャラにぴったりとパクPDに絶賛された。撮影中は、パクPDと「復活」について夜明けまで語りあったそう。
パクPDこだわりのキャスティングで、オスの友人役には個性的な俳優たちが集まった。ヒスの秘書ソクジン役のキム・ヨンジェは、映画『シークレット・サンシャイン』や「このろくでなしの愛」に出演、女優とのウワサが絶えないことでも有名。高利貸しのデシクには、「王と私」「漢城別曲」など主に時代劇で活躍しているハン・ジョンス。根っからのワル、スンギ役のオ・ヨンは舞台俳優で映画『私たちの生涯最高の瞬間』でもオム・テウンと共演している。気の弱いヨンチョルは、「復活」で有能な秘書を演じたチョ・ジェワン。その変身ぶりにはびっくり!
このドラマの最大のキーポイントは、差出人不明のタロットカードと、カードや事件現場の遺留品を透視するサイコメトリー能力。タロットは占いとして知られているが、サイコメトリーはあまり馴染みのない言葉だ。モノに残されている持ち主の情報、モノにまつわる人々の思いを読み取る超能力の一種。人に理解されず苦しんだヘインはこの能力を隠してしまうが、ヨーロッパやアメリカでは事件の捜査にこうした能力を持った人が協力することもあり、日本でも話題になっている。しかしドラマのように、韓国で実際に捜査に採用されているかは不明。
『マイ・ボス マイ・ヒーロー』や「ホテリアー」などこれまで多くの韓国映画やドラマが日本でリメイクされてきたが、この「魔王」も日本版が2008年7月からTBS系で放映される予定だ。放送を前に韓国でも「日本でリメイク…韓国版を超えられるか?」、「大野智がチュ・ジフンに挑戦状を叩きつけた!」と早くも注目の的。復讐を誓う非情な弁護士役に嵐のリーダー大野智、彼を追う刑事役の生田斗真と並んでそれぞれチュ・ジフン、オム・テウンの顔写真が掲載され、「日本は弁護士の方が年上の設定。それだけにドラマの雰囲気は違ったものになりそう」と期待度はかなり高い。