「生八ツ橋を焼かねばならぬ」
文化祭――。それは少年少女の豊かな心を育むために催される芸術と文化の祭典。しかし、虚飾に満ちた現代文化のなかでは豊かな心が育つはずもない。望の提唱する本来の文化祭は、腐ったミカンのような現代の少年少女たちの、荒んだ心を救うことができるのか!
「小心者にとって、下見は不可欠!」
修学旅行の下見においてさえ、望のカリスマ性は顔を覗かせる。彼を慕う少年少女たちが、我も我もと進んで追従してきたのだ。「木津さん、2人で下見に行きましょう」望は目に入った少女を召し寄せ、2人だけの約束の地へ彼女を誘う…。