ついに謀反を起こし、長安（ちょうあん）から脱出しようとする燕洵（えん・じゅん）に、淳（じゅん）公主は必死に追いすがる。

兵に変装して部隊に潜んでいた元嵩（げん・すう）は、燕洵を暗殺しようと襲いかかるが、返り討ちに遭い右腕を斬り落とされてしまう。

宴会に乗じて梁（りょう）の間諜（かんちょう）が紛れ込み、諜紙天眼（ちょうしてんがん）の中枢まで侵入を許したことで…。

皇帝は、燕洵とその母・白笙（はく・しょう）を都に留めようと画策するが、魏貴妃（ぎきひ）の進言を聞き入れ、白笙のみを燕北へ送り返すことにする。

梁（りょう）の公主・蕭玉（しょう・ぎょく）らの罠にはまり、武器商人・左宝倉（さ・ほうそう）の店の地下に閉じ込められた星児（せいじ）と宇文?（うぶん・げつ）。

傷を負った星児に、宇文?は高価な薬を与え、小八（しょうはち）の顔の傷痕を消す薬まで配下に届けさせた。

梁（りょう）の間諜（かんちょう）・蕭玉（しょう・ぎょく）は、宇文?（うぶん・げつ）による徹底的な捜索の網をかいくぐり…。

魏の皇帝は、ついに定北侯（ていほくこう）一家の抹殺を決意する。魏貴妃（ぎきひ）が命乞いをするが、彼女が出来るのはわが子を守ることだけだった。

宇文席（うぶん・せき）を討ち果たし、宇文?（うぶん・げつ）に暗殺の罪を着せた星児（せいじ）。

燕洵（えん・じゅん）に助け出された星児は、燕洵の配下たちと合流。緊張の解けたふたりは、以前のようにふざけ合い一時の休息を取るも…。

燕北（えんほく）攻めから帰還した趙東亭（ちょう・とうてい）は、燕洵（えん・じゅん）の姉が逃げたとの報告を受け…。

燕洵と星児は、皇室の刑場・九幽台に引き出された。燕一族の首が壇上に並べられ、燕洵は初めて、母を除く一族全員が皇帝に誅殺されたことを知る。

誅殺された燕（えん）一族の首を１つ１つ確かめる白笙（はく・しょう）。最後に「惨めな姿をさらしても生き延びなさい」と燕洵（えん・じゅん）に言い残し…。

すべてを失って失意の底にいる燕洵。星児の懸命の励ましによって、その心は徐々に生気を取り戻し、いつか長安（ちょうあん）を血の海にすると復讐を誓う。

宇文懐（うぶん・かい）は牢から星児（せいじ）を連れ出し、宇文席（うぶん・せき）殺害について問いただそうとする。

皇帝は燕洵（えん・じゅん）を生かす道を選ぶ。心を入れ替え魏に尽くせ、との聖旨により軟禁された鶯歌苑（おうかえん）には、次々と刺客が送り込まれる。

かつての剣豪・独孤求敗と荷香は心を通わせたかのように見えた。だが荷香は、実は独孤求敗の技を盗むスパイだった。

志敬は金輪法王と取り引きをする。蒙古の旗を盗みに来る予定の周伯通に、旗のありかを教えて、全真教で最も序列が上の周伯通に気に入られ…。

小龍女が集めたハチのおかげで、毒グモに噛まれた伯通は回復する。２人は別れ、小龍女はひとりで終南山へ向かう。

黄蓉が李莫愁と戦っている間に、木の下に置いていた郭襄が消えてしまう。莫愁が、楊過の仕業ではないかと言うと、黄蓉は、郭芙の身が心配になる。

甄志丙の掌教代理任命に志敬が反対する。そこへ蒙古人たちが現れ、位を授けるから各地の道教寺院を束ねるようにと、全真教に命を下そうとする。

強くなった楊過には、金輪法王らも敵わず撤退する。だが、今度は全真教の道士たちに囲まれてしまう。

楊過と小龍女は、古墓の中の祖師の部屋に入り、花嫁衣装を探す。楊過が箱の中から、王重陽が林朝英に宛てた手紙を見つける。

小龍女の治療を郭芙に邪魔される。怒った楊過は、再び郭襄を連れて小龍女と逃げる。郭芙たちが古墓の外へ出ると、そこは火の海だった。

莫愁は、洪凌波を犠牲にして情花の花園から出ようとするが、情花の毒にあたる。絶情谷に戻ってきた楊過は、黄蓉や裘千仞たちと共に裘千尺の元へ向かう。

絶情丹を奪って逃げた公孫止と小龍女が戦う。勝った小龍女が絶情丹を手に入れるも、絶情丹への執着がない楊過は、それを崖の下へ捨ててしまう。

郭芙は、武敦儒と武修文が、耶律燕や完顔萍と仲良くしているのが気に食わない。また、耶律斉にも相手にされず悩む。

万獣山荘に行く手をふさがれた西山一窟鬼は、火を放つ。すると、驚いた九尾百狐が逃げ、他の獣たちは西山一窟鬼を攻める。

その昔、瑛姑と伯通の間にできた赤子を千仞が傷付け、かつて皇帝だった一灯大師も赤子を見殺しにしたことが明らかになる。

郭襄は楊過に、誕生日に会いに来てくれるように頼んで、２人は別れる。郭襄は楊過に会ったことを誰にも言わない。