小檀の部屋に令牌がないことを知った連城は、小檀にその所在を直接問いただす。すると小檀は既に令牌は質に入れたと答え、更に別人格である今の連城に、自らが愛する連城を危険に及ぼす行為は絶対に許しはしないと警告を与えるのだった…。

墨連城の記憶を取り戻す方法に頭を悩ます曲小檀。ふと流千水の存在を思い出す。翌日、訪ねてみると、そこにいたのは黒髪で流百水を名乗る男だった。そして彼に記憶を取り戻すための処方薬を依頼する。そんな中、曲小檀の屋敷を訪れた宮廷の使いが彼女に告げたのは…。

墨連城の心の変化を感じ取った小檀は、自らが連城のそばから離れることで、彼が自発的に探しに来てくれるように促すが、その作戦は失敗し墨連城は彼女を追ってくることはなかったのだった…。

昼夜を問わず、剣の修練に励む曲小檀。ついに迎えた最終考査の日、墨連城は宮廷へ向かう曲小檀に付き添いを申し出る。隙を見て、令牌を手に入れるために陛下の寝殿に忍び込むのだが曲檀児に見つかってしまう。さらにそこへ肖鎮も現れて…。

連城は父親の謀略を知りながらも止めることのできなかった自分を責める。そして、小檀に自分と離縁する口実を与えるため、七出と言われる七つの禁忌のどれかを犯す必要があると感じた連城は「大逆無道」と呼ばれる人道に背く行為を行おうとする…。

小檀の提案にひどくうろたえ、苦悩する墨連城であったが、最終的には目的の為に要求を受け入れる。離縁状を手に入れる為に、小檀と一夜を共にする事を決断したのであった。そして酒の力を借りて、何とか小檀の寝所に訪れた墨連城だったが…。

離縁を望む理由を尋ねても墨連城から納得のいく答えを得られず、ひどく腹を立てる曲小檀。そこへ于皓の兄が墨連城を訪ねてきた。妻の暴力に耐えかねて離縁するという。新しい政令のおかげだと喜んでいたものの思いがけない苦難に遭い、墨連城に助けを乞うのだが…。

皇帝の使いである肖鎮は流百水に接触し、小檀の情報を嗅ぎまわる。一方で流百水が今までの世界の流千水ではなく只の詐欺師であることを知った小檀は流百水を問い詰める。すると流百水は元々自分が分かるのは天文学だけだと白状し…。

墨言忱に別居を切り出した曲小檀。曲檀児への彼の愛の深さを知るだけに罪の意識を感じる曲小檀とは裏腹に、墨言忱は何事もなかったかのように日々を過ごしていた。そんなある日、墨言忱は曲檀児の好物である点心を携え、曲小檀の元へ。そして別居を断固拒否した結果…。

遂に連城と甘い夜を過ごそうとする小檀であったが、皇帝の側近である蘇月拉が目を光らしているせいで、なかなか結ばれることができない。そこで小檀は于皓を使って、蘇月拉を陥れようと考える…。

怪我をした鳳鳴（ほうめい）のために手製の鶏汁を振る舞う雲杉（うんさん）。人目もはばからず接近する雲杉に戸惑うばかりの鳳鳴だが、２人の関係はすでに書院じゅうの噂だった。李玄（り・げん）と猶憐（ゆうれん）が聖域から戻ってから、２人がつきあっているのではないかと怪しむ令誠（れいせい）。猶憐はそしらぬふりをするが、翩然（へんぜん）と李玄の婚約話が持ち上がっていると聞き、激しく動揺する。

城内を一望できる場所にやってきた雲杉（うんさん）と鳳鳴（ほうめい）。鳳鳴から恋人橋の伝説を聞いた雲杉は喜々として渡り始めるが、怖がりの鳳鳴は尻込みするばかり。その頃、書院では李玄（り・げん）が学友たちを集めて猶憐（ゆうれん）との結婚を発表。師匠から令牌を手に入れて李玄を殺すよう命じられている猶憐は求婚を拒否し、それを証明するため真言（しんげん）の陣に入ることになる。

皇帝公認となってしまった翩然（へんぜん）との結婚に頭を悩ませる李玄（り・げん）。令誠（れいせい）から大功を立てれば断ることができるかもしれないと言われ、李玄は昆吾掃討に加わることにする。昆吾掃討の指揮官を任されたびじはその目的を隠して書院の生徒を戦に動員。出陣直前に目的を知らされた猶憐（ゆうれん）は怒りに震え、捕らえられた仲間を救い出そうとする。

猶憐（ゆうれん）が令牌を奪ったと考えて問い詰める李玄（り・げん）。言い争う中で、猶憐が翩然（へんぜん）と自分が一夜を共にしたと誤解していることを知る。この日、誕生日を迎えたびじは皇宮から書院に戻る途中で皇太子に呼ばれ東宮に監禁されるが、鄭百年（てい・はくねん）の助けで無事脱出。書院に戻って毎年誕生日にやっている毒湯につかっていると、いきなり李玄が訪ねてくる。

びじの誕生日を祝うことになった李玄（り・げん）は、それを口実に城からの脱出に成功。まずはびじに贈り物をしようと競売会場に連れていくと、びじは数ある名品には目もくれず、昆吾（こんご）族の龍皇（りゅうこう）の妹青笙（せいせい）が着けていた帯に関心を示す。その後、李玄は百暁生（はく・ぎょうせい）を訪ね、母の死因について問いただすが、暁生は問いに答える代わり盤龍（ばんりゅう）の聖域へ行けと言う。

暁生（ぎょうせい）の助言に従い盤龍（りゅうばん）の聖域へ侵入した李玄（り・げん）が宝剣を見つけて抜こうとすると、びじが現れて猶憐（ゆうれん）の策略かもしれないと警告。しかし李玄は宝剣を抜き取り、その瞬間、氷の繭（まゆ）が姿を現し、そこへ猶憐もやってくる。自分がだまされたことを知り愕然とする李玄。猶憐は聖石で龍皇（りゅうこう）の封印を解こうとし、これを妨害する李玄に剣を向ける。

龍皇（りゅうこう）の悪なる人格に取りつかれた鳳鳴（ほうめい）は虐殺を続け、天啓（てんけい）国は大混乱に陥る。皇帝は李玄（り・げん）を捕らえ斬首刑を言い渡すが、李叔徳（り・しゅくとく）は息子を救うためある行動に出る。その頃、猶憐（ゆうれん）と風穆（ふうぼく）は城外脱出を図るが厳重な検問に阻まれる。聖石の霊力が戻らないと知って落胆する猶憐。その姿を見た風穆は、沙（さ）国へ行けば龍皇を救うことができると言う。

第二皇子に対抗するため全土から精鋭を呼び集めた皇太子。そこへ鳳鳴（ほうめい）が現れ、精鋭を皆殺しにして皇太子の側近になる。びじは叔徳（しゅくとく）の所蔵品の中から青笙（せいせい）の絵を見つけ、李玄（り・げん）の出生の秘密に気づく。その頃、風穆（ふうぼく）と共に沙（さ）国行きを目指す猶憐（ゆうれん）は、風穆らの助けで城外への脱出に成功するが、そこに李玄が立ちはだかり、２人は剣を交えて戦う。

斬首刑を言い渡されたびじと百年（はくねん）が刑場に引っ立てられ、刀が振り落とされようとしたその時、李玄（り・げん）が現れて２人を救出する。居場所を失った李玄はびじと共に沙（さ）国へ向かうことに。李玄とびじを逃がしたと聞いた皇太子は激怒して部下たちを叱責し、鳳鳴（ほうめい）を呼ぶように言うが、そこへ雲杉（うんさん）が現れ、鳳鳴が龍皇（りゅうこう）に乗っ取られていると進言する。

李玄（り・げん）とびじの逃亡を受け、皇太子は２人の関係者の処罰と摩雲（まうん）書院の閉鎖を進言するが皇帝はこれを一蹴。不満を募らせる皇太子に鳳鳴（ほうめい）は帝位簒奪（さんだつ）を耳打ちする。沙（さ）国に到着した風穆（ふうぼく）は両親と懐かしの再会を果たす。国王と王妃が風穆に妃を迎えて王位を継ぐように勧めると、風穆はいきなり心に決めた人がいると言って猶憐（ゆうれん）を紹介する。

風穆（ふうぼく）と猶憐（ゆうれん）の婚礼が決まり、沙（さ）国は祝賀ムードに包まれる。国王夫妻は他国から妃を迎えることを心配するが、うれしそうな風穆を見て諦め、２人に聖石を授ける。念願の聖石を手にし、風穆と結ばれるため身支度を調える猶憐。そこへ李玄（り・げん）が現れ、猶憐をさらっていく。王子妃誘拐の知らせを受けた風穆は、それが李玄の仕業だと直感する。

平安（へいあん）村で昆吾（こんご）族の世話になる李玄（り・げん）は、骨折した村人のために薬草を採りに行くことになるが、崖を下りる途中で縄が切れて谷底へ転落してしまう。什葉（じゅうよう）城ではびじが風穆（ふうぼく）に天啓（てんけい）国を共に討つことを提案。ところが、そこへ皇太子の帝位簒奪（さんだつ）の知らせが届き、風穆は皇太子を倒すには龍皇（りゅうこう）を呼び覚まし、龍皇の悪なる人格を鎮めるしかないと言う。

過去の記憶を取り戻し、自分が昆吾（こんご）族の血を引いていたことを知る李玄（り・げん）。そして全ては紫極（し・きょく）の仕業だったことに気づく。沙（さ）国を去る日、猶憐（ゆうれん）は風穆（ふうぼく）に別れを告げに行くが、風穆は会うこともできないほど衰弱していた。天啓国が近づいた時、令誠（れいせい）と封常青（ほう・じょうせい）が李玄の元にやってきて、皇太子の即位で天啓国が大混乱に陥っていることを知る。

李玄（り・げん）ら６人は力を合わせて龍皇の悪なる人格に立ち向かうが全く歯が立たず、紫極（し・きょく）さえもはじき飛ばされる。李玄は猶憐（ゆうれん）に龍皇を呼び覚ますように言い、ついに猶憐は龍皇の封印を解く。悪なる人格から解放された鳳鳴（ほうめい）は寝台に横たわる雲杉（うんさん）のもとへ向かい、雲杉の後を追おうと毒をあおるが、その瞬間、死んだはずの雲杉が目覚める。

シルクロード貿易が盛んな唐代末期。絹織物産業で栄える銀（ぎん）城は、上流階級の住む北城と庶民が住む南城に分かれていた。ある日、その境目にある万華楼（ばんかろう）で、李清流（りせいりゅう）が率いる北城の絹織物商店・新絲路（しんしろ）の新作発表会と、南城の覇権を争う二大組織・竜竹幇（りゅうちくほう）と蛇幇（じゃほう）による商売の権利をめぐる勝負が行われる。竜竹幇の新しい女幇主・竜傲一（りゅうごういつ）は…。

賭けに負け、繭の取引権を竜竹幇に奪われた蛇幇は、承服できずに奪還の機会を狙っていた。賭けの様子を見ていて興味を持った第六皇子の李昭（りしょう）は、配下に調べさせ、竜傲一が五雲（ごうん）閣という妓楼に住んでいることを知る。その頃、新絲路には刺繍に使う金糸が届くが、箱を開けてみると中は空だった。李清流は盗人捜しを始めるが…。

競りで竜傲一に勝ち、金糸を高値で買い戻せたと思っていた李清流だが、箱の中にあったのは別物だった。李清流は金糸を盗んだのは竜傲一だと疑い、彼女を捕らえた拍子に、その場にいた李昭を負傷させてしまう。そのことで2人とも牢獄に入れられ、翌朝まで同房で過ごすことに。投獄の知らせを聞いた炎彬（えんひん）と小芹（しょうきん）は面会に訪れ…。

金糸泥棒と疑われている大春（だいしゅん）は、竜竹幇に罪を着せたい黒幕によって殺されてしまう。一方、牢獄には七眼（しちがん）の指示で蛇幇の構成員が入り込み、竜傲一の暗殺を試みていた。しかし、李清流がそれを阻止。誤解が解けて2人が釈放された頃、李昭が新絲路にやってくる。李清流とともに現れた竜傲一に特注の衣を贈ろうとするが…。

李昭の頼みで杜（と）府の宴に同席することになった竜傲一。下流の女と馬鹿にされ、李清流や李昭、業界の会頭たちの前で舞を強要されるが、見事に踊りきる。褒美を持ち帰って竜竹幇の仲間たちと分け合っていると、「金糸が無くなった前日に、新絲路の裏口で大春を見かけた」などの不利な情報を聞かされる。そこに李清流が現れ…。

銀城での税務調査を続けていた李昭は、上流階級の者たちが集う怪しい店を見つける。一方、新絲路に住み込み、金糸泥棒について調べていた竜傲一は、倉庫内に手がかりを見つけ、夜中に李清流と2人で調べに入る。竜傲一は金糸に関する機密を断片で握っている新絲路の主管たちが裏でつながり、犯行に及んだかもしれないと疑い…。