宮殿では子律とかんひつの婚礼の儀が行われる。皇帝が詔書を読み上げる間、おうけんはかんひつを装った侍女に子律を討たせようとするが失敗する。逆上した子律がおうけんを殺そうとするが、かばった子澹が代わりに刺されてしまう。そして、再び子律の刃がおうけんに向いた瞬間、皇帝の密詔を携えたしょうきが現れる。進退窮まった子律は皇帝を人質にするが…。

おうけんは傷を負った子澹の見舞いに行くが門前払いをくらってしまう。一方、かんひつの一件で体面を失った王夙は酔って暴れ、見かねた王藺に池につき落とされる。罵声をあげ王藺に絡む王夙を王藺は厳しく叱責する。翌日、酔いがさめた王夙はおうけんと共に長公主のいる慈安寺を訪れる。寺に到着するとそこには王藺を乗せた馬車も到着していて…。

皇帝はおうけんに遺言書の在りかを教え、死後の開封を頼む。皇帝の心変わりを疑う皇后はおうけんを呼び寄せ探りを入れるが何一つ聞き出すことはできなかった。そんな中、おうけんたちの元に皇帝崩御の知らせが来る。しょうきは宮殿に駆け付けるも一足遅く王藺が東宮に皇太子たちを閉じ込めてしまう。宮殿に入ったおうけんは、皇帝の眠る式乾殿へと向かい…。

皇帝の遺言を聞いても一向に引こうとしない王藺を諫めるかのように長公主が自死し、その衝撃でおうけんは流産してしまう。皇帝の国葬が執り行われ、子隆が新皇帝に即位する中、最愛の母を失い悲しみにくれるおうけんは謀反の罪で投獄されていた王藺が処刑されると聞く。一方、皇后になった謝宛如は懐妊したことが分かり皇帝に報告するが…。

王夙はおうけんを訪ね王藺を助けてほしいと訴えるが、父の犯した罪と肉親への情の間でおうけんは葛藤する。処刑の日、馬を飛ばして処刑場所に向かったおうけんは王夙と共に王藺を見送りたいと請うが…。一方、牢を出た王藺はしょうきに出迎えられるも馬車でどこかに連れていかれる。到着した場所で死を覚悟した王藺にしょうきは皇帝からの密詔を手渡す。

慈安寺での静養も３か月が過ぎおうけんは屋敷に戻る決心をする。屋敷に着いたおうけんは、祝いの赤い布に覆われた様子に動揺するが毅然とした態度で中に入る。そこには婚礼服に身を包んだしょうきが待っていた。しょうきは招待客の前でかつての過ちを謝罪し、おうけんを生涯ただ一人の女人だと宣言する。しかし、以前と違う立場を思いおうけんは素直に喜べず…。

皇帝の側室候補としてろうやよりおうけんの従妹、王倩が母親と皇都にやって来る。数日後、皇太后に招かれ王倩らと共に家族の宴に出席したおうけんは、宴のあと皇帝に呼ばれる。一緒に昔を懐かしむ中、王藺の命を救ったのがしょうきだったと聞かされる。一方、側室候補が来たことで心中穏やかでない皇后は、王倩に近づきわざと優しく接する。

しょうきは胡光烈を使い戸部の官吏である謝守正の不正を探る。そんな中、忽蘭から新皇帝の即位を祝う賀蘭箴率いる使いが皇都にやって来る。その夜、賀蘭箴はおうけんに贈り物を届けさせる。意図が読めぬまま不安になるおうけんをよそに、翌日宮殿にやって来た賀蘭箴は自分を歓迎するための宴の席におうけんを同席させてほしいと皇帝に申し出る。

玉秀の宋懐恩への想いを知るおうけんは、宋懐恩を呼び出し玉秀への気持ちを確かめる。宋懐恩は秘めた想いを悟られぬよう玉秀との婚姻を申し出る。一方、皇都見物に浮かれる王倩が豫章王の屋敷にやって来る。屋敷を見物する途中、偶然玉秀とすれ違った王倩は玉秀も巻き込んで派手に転び、その拍子に皇后からもらった腕輪が割れてしまう。

交通事故でお腹の子を失ったチェン・ジアシンは毎晩、悲しみで眠れずにいた。病室を出てひとり涙を流していると、入院中のアンナと会い、アンナが転倒した衝撃のせいで妊娠できない体になったと知る。ジアシンから面会も電話も拒まれたワン・シーイーは、子供のために用意した部屋に籠もって悲しみにくれるが、会社の危機を前に奮起するようジェンジューに諭される。一方、花鳥島の実家へ戻ったジアシンのもとへディランがやって来て…。

チェン・ジアシンを取り戻すため花鳥島へやって来たワン・シーイーだが、ジアシンはひと言も話すことなく旅立ってしまう。ディランと一緒にハンガリーへ来たジアシンは、ここで新たなスタートを切ろうと決意する。その頃アンナはジアシンの代わりにジェンジューの看病をすると言ってシーイーの自宅を訪ねていた。シウリンに冷たく追い出されたアンナはシーイーを呼び出してやり直したいと懇願するが、シーイーの心が完全に離れていると知り…。

ディランに誘われた会食で、ギャラリーで言葉を交わした老紳士と再会したチェン・ジアシンは、彼が憧れのジョンシャン・ロンだったと知る。ジョンシャン・ロンに才能を買われ、弟子になったジアシンは、陶芸家としての第一歩を踏み出す。それから３年、ジアシンが置き去ったタピオカ宛ての日記を毎日綴るワン・シーイーに、ハンガリー出張の話が舞い込む。一方、アンソンはスーチーにプロポーズするも、その方法が陳腐だと結婚を拒否される。

出張でハンガリーへやって来たワン・シーイーは、偶然に立ち寄ったギャラリーで木馬とカタツムリの置物に目を奪われる。その場で購入したシーイーは、作者の名前が書かれたカードにチェン・ジアシンの名前が書かれていることに気づき、急きょ帰国を取りやめる。作者がジアシンだと確信したシーイーは、ジアシンの行き先を捜索。仮面パーティーに忍び込むことに成功するも、３年前とは違って自信にあふれた魅力的なジアシンの姿に衝撃を受ける。

作品を買った客に呼び出されたチェン・ジアシンは、そこで偶然にもワン・シーイーと再会する。足を痛めたジアシンを病院へ運び、自宅まで押しかけたシーイーだが、ジアシンの心の傷の深さを思い知る。昔の恋人であるジェンジューが危篤と知り、上海へ駆けつけたジョンシャン・ロンは、自分を呼び出すためのジェンジューの罠だったと知る。ジアシンがジョンシャン・ロンの弟子と知ったジェンジューは、シーイーと復縁させるために一計を案じる。

チェンジエの新商品の石けん箱をデザインすることになったチェン・ジアシンだが、完成した案をワン・シーイーに酷評される。シーイーの言葉からインスピレーションを得たジアシンは、中国の要素を加えた案を思いつき、無事に受理される。ジアシンを観光に誘い出したシーイーは、３年前とは別人のようなジアシンに戸惑うも、ジアシンの前途のために別々の道を歩むことを決意。仕事をほかの担当者に引き継ぎ自分は上海に戻るとジアシンに伝える。

ワン・シーイーを介抱したチェン・ジアシンは、思いがけずシーイーとキスを交わす。離れていた３年間、ずっとシーイーが心にいたことを告白しかけたジアシンだが、シーイーの携帯電話にアンナのメッセージが入ったのを見て、いたたまれず部屋を飛び出す。急きょハンガリーへやって来たアンナは、ホテルで目にしたジアシンの姿に衝撃を受け、街をさまよう最中に財布を盗まれる。偶然にも財布を拾ったディランは、挟まれた写真を見て真実を知ることに。

長年捜していた妹がアンナだと知ったディランは、家族が自分を捨てたと思い、アンナが激しく恨んでいることを知る。チェン・ジアシンを上海へ戻らせようと画策するワン・シーイーは、スーチーの結婚式で、ジアシンを介添え役にすることを思いつく。スーチーの説得で帰国したジアシンは、故郷がシーイーのおかげで発展していることに驚き、複雑な思いに。シーイーは作品の購入者「ミスターＷ」としてジアシンに近づき、チャットで本心を聞き出そうとする。

何とかしてチェン・ジアシンに近づくため、ワン・シーイーは花鳥島の島民を集めてシーシーの店に送り込む。店が大繁盛して大忙しの中、ヘルプとして店に入り込むのに成功する。シーイーの優しさに触れ、まだ心の中に想いがあることを自覚したジアシンだが、「ミスターＷ」から届いたチャットの返事を見て、やはり過去と決別することを決心。チャットでの失敗に気づいたシーイーは、「ミスターＷ」としてジアシンを呼び出し、とうとう会おうとするが…。

自分が実の兄だとアンナに告白したディランは、過去を埋め合わせるため、ワン・シーイーをアンナの元へ戻らせようとする。ディランの思いを知ったチェン・ジアシンは、協力することを決め、今の恋人はディランだとシーイーに宣言する。だが、ジアシンの言葉が信じられないシーイーは新たな手段として、離婚訴訟を起こすことに。法律事務所で直接対決することになった２人だが、過去の離婚協議書が無効で、実は現在も夫婦だったことが発覚する。

チェン・ジアシンを取り戻すため、ワン・シーイーはミスターWとしてジアシンを呼び出し、正体を明かそうとする。しかし、待ち合わせ場所へ向かう途中で交わしたチャットで、ジアシンが過去を忘れられないのは自分が足かせなのだと知ったシーイーは、ジアシンをディランに託そうと決意する。ディランはアンナから、シーイーが３年前にジアシンへの財産分与を記した離婚協議書の修正版を作成したことを聞き、なぜアンナが知っているのか疑いを抱く。

スーチーとアンソンが素直な気持ちを取り戻し、結婚を決めた姿を目にしたチェン・ジアシンは、心の中で今もワン・シーイーを愛していることを実感する。一度はディランを選んだジアシンだが、その思いに従って別れを告げるのだった。３年前の離婚協議書について疑うディランは、故意に作った書類ファイルをアンナが削除するのを見て、すり替えの犯人だと確信する。その真相を告げにやって来たディランは、シーイーとアンナの目の前で意外な話を口にする。

遼の第三代皇帝・耶律阮（やりつげん）は漢人の甄（しん）氏を皇后に立てたことから、祥古（しょうこ）山の変を招く。18年後、北府宰相の三女・蕭燕燕（しょうえんえん）は草原一の馬を手に入れようと奮闘していた。ある日、都の上京（じょうけい）ですれ違った黒馬・烏雲蓋雪（ううんがいせつ）に一目惚れした蕭燕燕は、馬の主である韓徳譲（かんとくじょう）に無理やりお金を渡し、我が物にする。しかし、烏雲蓋雪は蕭燕燕を乗せたまま暴れ出し…。

父・蕭思温（しょうしおん）の屋敷で韓徳譲に出くわした蕭燕燕は驚き、用件を問い質す。烏雲蓋雪のことで文句を言いに来たという韓徳譲だったが、彼の真の目的は蕭思温に耶律賢（やりつけん）の玉佩（ぎょくはい）を手渡し、暗君・やりつけいに対する謀反への決断を迫るものだった。射柳大会の日、蕭燕燕は耶律磨魯古（やりつまろこ）の名で大会に参加する。熾烈な戦いが繰り広げられる中、優勝を果たしたのは…。

刺客の影に神経を尖らせるやりつけいは、病に伏せる耶律賢の忠誠心を探ろうと、煎じ薬を飲ませる。その様子を陰から見ていた韓徳譲が物音を立ててしまい永興（えいこう）宮は騒然となるが、彼の父・韓匡嗣（かんきょうし）の機転で事なきを得る。跳月（ちょうげつ）大会が始まり、蕭家の娘に近づこうともくろむ耶律喜隠（やりつきいん）は蕭烏骨里（しょううこつり）を狙う。同じ頃、蕭燕燕は韓徳譲に組手の勝負を挑んでいた。

耶律賢は韓徳譲の侍従に扮して蕭思温を訪ね、遼の未来について語り合う。だが異変を察知した皇弟・耶律罨撒葛（やりつえんさつかつ）は、2人の元へ急行する。韓徳譲と蕭胡輦（しょうこれん）の協力で、捜索から間一髪逃れた耶律賢だったが、蕭思温の天幕から離れる際に追っ手がかかってしまう。それを見た蕭燕燕は、咄嗟に馬を放して追っ手を阻み、耶律賢を皇族の幕営地へ送り届けるが…。

刺客集団に襲われた皇族一行。耶律賢はやりつけいをかばい傷を負うが、身に着けていた蕭燕燕の玉佩が盾となり、重傷を免れた。首謀者の耶律李胡（やりつりこ）は追い詰められ、息子の耶律喜隠が耶律屋質（やりつおくしつ）に支援を請うが相手にされず四面楚歌の状態に。一方、暗殺の脅威にさらされたやりつけいは酒に溺れ、精神の安定を失っていた。そんな矢先、遼は南軍の攻撃を受ける。

蕭烏骨里は耶律喜隠に通関令牌を渡したことから、謀反に関わったと疑われ、耶律李胡らと共に投獄されてしまう。耶律李胡は多くの重臣を誣告（ぶこく）。それらのことが記された密書がやりつけいに読まれれば、蕭思温らの命はない。蕭燕燕は皇帝宛ての密書を奪うため、烏雲蓋雪を駆ってあとを追う。一方、蕭胡輦は蕭烏骨里を救うよう、耶律罨撒葛に陳情に行くが…。

蕭燕燕は韓徳譲と李思（りし）の縁談話を偶然聞いてしまい、幽（ゆう）州の街へ飛び出すと悪名高い国医・肖古（しょうこ）にぶつかってしまう。蕭燕燕は捕らえようとする肖古から逃れ、反対に肖古の屋敷に忍び込んで気絶させると、衣と覆面を身に着ける。国医に成り済まして参内し、皇帝宛ての密書を盗もうと考えたのだ。それを察した韓徳譲は直ちに参内し、蕭燕燕を探すが…。

皇帝を惑わし民を苦しめた肖古は死罪となり、密書には蕭家のことが書かれていなかった。難局を乗り越えた蕭燕燕と韓徳譲は互いに想いを通わせ、共に燕雲（えんうん）十六州の民を守ることを約束する。一方、獄中の蕭烏骨里は、天牢から出られたら耶律喜隠に嫁ぎ、彼の子孫を残すことを誓う。それを聞いた耶律李胡は、帝位への野望を息子に託し命を絶つのだった。

釈放された蕭烏骨里は、蕭家に戻ってくるなり父の前に跪き、耶律喜隠に嫁ぎたいと懇願する。その頃、燕（えん）王に封じられた韓匡嗣の屋敷では祝宴の準備が進められていた。韓徳譲と耶律賢は、耶律罨撒葛が蕭胡輦との婚姻を蕭思温に認めさせるために、烏骨里たちの件をやりつけいに伏せたことを悟っていた。それを利用して兄弟を反目させようと考えるが…。